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書き途中黒バス文

書き途中黒バス文。赤司様と黒子多めのオールキャラを目指したけど着地点がわからず途中放棄したもの。
自分の文章は説明くさくていやだなぁ




『マイ・フェア・レディ』(My Fair Lady)




「文化祭まで1月となったが、体育館舞台使用申し込み団体数が定数に達しなかったそうだ。文化祭実行委員および生徒会より我がバスケットボール部へ申し出があった。
 バスケットボール部で舞台を2時間使用して欲しいと」
淡々と、赤司が告げる。
1年生でありながら100人を超える部員数を誇る帝光高校バスケットボール部主将の声は、空間に凛と響いた。
中央にパソコンが2台置かれた多目的会議室。
中央の赤司と対面するように前列に1軍メンバーが座り、後に2軍3年生2年生、あとの部員は後方に立ちミーティングに参加していた。
「赤ちんが言う、ってことはもう決定事項〜?」
ぱりぱりとポテトチップスを咀嚼しながら紫原は言う。ここが体育館であれば、部長や彼のパートナーの氷室から飲食についての叱咤があるのだが、長時間となるミーティングの時間の飲食は許されているようだ。
「まぁね。ウチの部は高校の部活動でありながら、何度か専門誌に特集されているしキセキのみんなの知名度も多少はあるだろう。キセキ目当ての来場者、特に黄瀬目当ての来場者に対して何か行って欲しいと言われたよ」
不特定多数が来場できる文化祭の場において、高校部活動の枠を超えた知名度を誇るキセキの存在や、芸能活動を行っている黄瀬涼太などは混乱を招きかねない。場合によっては生徒の家族のみ招待を限定したり黄瀬本人には申し訳がないが、当日は学校行事を休んでもうらうなどの意見もあったという。
しかし招待を限定するのも問題があり、黄瀬1人に休んでもらったとしても中等部時代からのキセキの世代人気に加えて高等部になり選手層が厚くなった。それぞれに文化祭前、校門前での徹夜も辞さないFANが山ほどいるという。
何かテコ入れをしたら暴動が起こるんじゃないか、なら舞台でキセキ・ショーを行いFANサービスを行った方が良いのではないか。入場料とったらかなりの金額になりそうだ。私の推しメンは火神君です!彼の姿を舞台で一目見たい!宮地君と同じ空気を吸いたい!赤司様の行うことに問題が生じるはずもないわ!彼ならば暴動も鎮圧できる!むしろ生徒会総出で応援に行く!との意見が飛び交い、文化祭実行委員と生徒会の両方からバスケットボール部は舞台出演の依頼を受けることになったのだという。文化祭で入場料をとることはしないが。
「先1ヵ月は1軍に練習試合予定もない。準備時間は短いが、まぁ僕ならなんとかするだろうとの判断だそうだ」
「そりゃお前なら何とかするだろうけどよ、2時間ってけっこう長いぞ?」
笠松が挙手して発言する。2試合行ってもまだ余る。
舞台使用申し込みがあったのは、吹奏楽部40分、軽音楽部30分、コーラス部15分……音楽系に偏っている気がする。
「時間もないので、僕と真太郎である程度の案を出した。
 発表するので聞いてくれ。反対意見がある場合は後でまとめて聞くが、僕の言うことは絶対。変える気ないから。」
……おいっっ。
「会議する意味ねーじゃんか」
青峰がもっともな反論をする。だが100名を超える大所帯だ。意見を交換し多数決で決定するだけでも放課後を使いきってしまうだろう。
あらかじめ方向性を決めておくというのは必要だと部長は判断したようだ。
「俺と話し合う前に、全て決まっていたがな……」
副部長の緑間が少し寂しそうにぽつりとつぶやく。本日のラッキーアイテムのハート形クッションにふかふかともたれていた。
こうしなさいと言われたことを行う方が、自ら行動を起こすより楽でしょうしね。日本の自主性の乏しさはこんな学生時代の部活動でも培われちゃうんですねー……
黒子は青峰と火神に挟まれて影薄く座りながら、文化祭と関係のないことを憂いていた。
「バスケットボール部は演劇発表をする。シナリオも用意されているものの方が楽だろう?演目は『マイ・フェア・レディ』(My Fair Lady)、オードリー・ヘプバーン主演の映画が有名だな。ヒロインのイライザ・ドゥーリトル役を1年、黒子テツヤ。」

黒子は部長の言葉にたっぷりと8秒程沈黙し思考を巡らせるー……表情は少しも動かなかったが。

「えええええええええっ、ちょ、m、あ って、まって下さい!赤司君!演劇って何ですか!?ヒロインって何ですかっ!?」

影の薄い黒子だが、赤司以外誰の声もしなかった空間にその声はよく通った。
部員たちが小声で「演劇かー……」「やったことねぇよ」「タイトル知ってるけど、人物の名前までは知らねー」などど話している。
当然というか、赤司に反論する意見はささやかれていない。
黒子のみ立ち上がり、普段聞いたことがない大きな声で訴えた。
「変ですよ、ヒロイン男だなんてみっともないですよ!マネージャーの桃井さんにヒロイン譲りますっ」
「ヒギンズ教授役は僕が引き受ける。
テツヤは下町生まれの教養のない花売り娘だ。しかしそんな自分を変えたいと思っていた。
そんなとき音声学の天才である言語学者の僕と出会う。僕の性格はかなり傲慢、緩慢。自分が正しいのだと信じている。
テツヤは僕のところに来て淑女の喋り方を教えてくれという。」






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